8月21日 茨城県 つくば市へ・・・
伝統的木造軸組工法 実大静加力実験 を見学して来ました。
実験の結果報告は、
財団法人日本住宅・木材技術センターから あるとは 思いますが・・・
私が、実験を見た感想として 多少不満な点がありましたので、記しておきます。
1. 一方向からしか力が加わっていない・・・
これは、他の方も指摘していますが、伝統工法を検証する場合
いろいろな方向から力が加わった上で、どういった耐力があるのか・・?
を検証しなければならないと言うことを指摘しています。
同じ構造体で、いろいろな方向から、力が加わる、
E-ディフェンス での実大実験はやっているようですが・・・
◆ 実験結果速報
※ PDF資料
http://www.howtec.or.jp/gijyutsu/dento/pdf/kekka.pdf
◆ 実験写真
※ PDF資料
http://www.howtec.or.jp/gijyutsu/dento/pdf/photo.pdf
※Eディフェンスで公開の動画
■B棟(11/28)の動画
■A棟(12/4)の動画
この一方向からしか力が加わらない方法で、 しかも、 2F床面加力であれば
柱が折れるのは、すぐに考えられると思いますが・・・?
実験者側も、当然そんなことは、わかっていて、いろいろな位置で力を加え
データを取っているようですが・・・
はたして、それで正確なデータがとれるのか・・・? チョット疑問です。
2.構造が、 「べた組み工法」 なのでは・・・?
※ べた組み= 2Fの床(梁組)を、フラットにする工法で
伝統工法の場合、渡りあご になっているため、通常はフラットではない・・・
現在の在来工法(プレカット仕様は) は、ほとんど すべて、「べた組み」
フラット組工法です。
詳細な、梁伏せ図等あれば わかるのですが・・・
平面図 と 部分断面図のみですので、よくわかりません。
しかも、現場では、構造体に近づくことも出来ませんでした。 立ち入り禁止でしたね
3.仕口、継ぎ手の仕様がわからない・・・?
伝統工法の、最重要な部分で・・・ どのような加工形状なのか・・・?
どのような 組み方をしているのか・・・? が わかりません。
部材の寸法(柱、梁の大きさ)は、説明案内書に多少書いてありますが、
詳細な寸法 (ほぞの長さ 形状、 込み栓、 鼻栓の形状、 大きさ、 材料等)
詳細な、仕様がわからない・・・?
貫の形状、大きさ、等がわからない(仕様表に記入していない)
おそらく、実験結果報告書には、詳しい詳細なデータ資料が、報告されるとは
思いますが・・・?
4.柱、梁 等の材料明細仕様等がわからない・・・?
聞いた話では、梁、桁 材等は、
天竜材を使用している とのことですが・・・
柱材は、別の産地からのものだそうです。
つまり、
天然乾燥材ではないもの かもしれない・・・? とのことでした。
葉がらし 天然乾燥による天竜材は、人工乾燥材より強度があることが
実験により確かめられています。
「柱に天竜材を使えばもっと、強度が出たかもしれんな~~」
なんて、言っていましたね~
他にもまだ、いろいろありますが・・・
実験は、今後、 2回目の実験として 9月18日 を予定しているそうですね、
◆ 平成21 年度 伝統的木造軸組構法 実大静加力実験
一般公開のお知らせ
※ PDF資料
http://dentou.weblogs.jp/kakougaku/files/koukai.pdf
◆ 「伝統的木造軸組工法 実大静加力実験」
http://rebox.hamazo.tv/e1963185.html