折置組

rebox

2009年04月11日 10:11




木造 伝統工法の  折置組 と言われるおさめ方です。







伝統工法の特徴は、柔軟性 があるところだと思います。

こういった組み方を見ても、現在の耐震等による考え方の、金物とか、合板、

各種ボード類で、がっちりガチガチに固定して、動かさない・・・というような

工法ではなく、 力が作用したときに木の柔軟性で力を逃がす構造になっています。

さらに、逃がすだけではなく、木と木の木組みがハズレ難く、復元し易いようにもなっています。






外からの力(地震等)に対し、簡単にハズレ難く、大きな地震の力で変形しても、

木の柔軟性で元に戻る復元力が大きいということですね。






はずれ とか浮きを防止には、金物ではなく、わりくさび で、対応しています。

この、くさび の切り込みも斜めに入れ、木が割れにくいように、なるべく繊維方向と

平行にならないように、切り込みが加えられています。

さらに、伝統工法の大きな特徴は くさび を外し、組み直しができることです。

つまり、1度組んで建築した建物を、別の場所に移築する際に、構造材を外し、

組み直しができるようになっています。 

古民家の移築等が出来るのは、伝統工法 だからでしょうね!

移築の際に、強度が問題になり耐震補強をする場合もあるのですが・・・

痛んだ部材の補修交換と、適正な貫材、壁材の施工で十分だと思います。





伝統工法 と比較した場合、現在の建物は、 金物 と 合板類、接着剤 でできているため、

組み替えをおこなう、と言う考え方ではありませんので、組み替え移築は、ほぼ不可

と考えた方がいいでしょう。


このように考えると、いろいろな知恵と技術が組み込まれている伝統工法は、

これからの 循環型社会 にあった素晴らしい工法だと思いますね。



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